シャーロック・ホームズ とサイキック能力〜現実とは、人の頭が創り出せるどんなものよりも、限りなく奇妙なものなのだ

Takakoです。わたしは子どもの頃、シャーロック・ホームズの物語が大好きでした。特に、依頼者のプロファイルをひと目で言い当てる、あの慧眼に驚きわくわくして、殆ど全集読破したと憶えています。2010年7月からは、イギリスBBC放送で(日本では2011年からNHK BSプレミアムで)『SHERLOCK/シャーロック』の放送が開始されました。ホームズが依頼者のスマホから生活ぶりや家族関係など全てを看破し、ワトソン君が事件の顛末をブログにするという「現代版ホームズ」を、かのベネディクト・カンパーバッチ兄さんがクールに演じていて、面白いったらありゃしない!と楽しく鑑賞していました。

さて。ホームズがなぜ、あんなにも正確に『ひとを見抜く』ことが出来たか。それは『観察力=感じる力がずば抜けていた』からですよね。米国のヒーラーでサイキックのメアリー・シュータンはその著書”Managing Psychic Abilities( サイキック能力との上手な付き合い方:ご注意/日本語版はないので拙訳です)”の冒頭で、サイキック能力とは”どれだけ沢山の情報をキャッチするか”ということだと書いています。たとえば誰かと道を歩いていて、すれ違った人のことを自分は何故かよーく印象に残っていて、『ねえ、さっきの人ね』と話しかけた時に、友人は全く”さっきの人”の存在に注意を払っていなかったとか。或いはその逆で、すごく詳細にその人物を観ていたとか。それは集めた情報の量(と質)の違いによるものです。つまり普通の人が数個程度の情報を得るところ、ホームズはそれをはるかに凌ぐ数の情報をキャッチしていたと。メアリーさんによると、このような理由で、”HSP”(非常に繊細で敏感な人)やエンパス(共感能力が高い人)はサイキック能力が高い傾向にあるとの事です。敢えて言い換えると、それほどまでに緻密で鋭い生来の触覚、或いは感覚で、捉えようとしなくとも飛び込んでくるものと自動的に波長が合ってしまい、他の人が何にも感じないことに比較的深いレベルで気づく…ということでしょうか。

サー・アーサー・コナン・ドイルは、まず第一に、高邁深遠なる真理(人生)の探究者であった。だからこそあの天才シャーロック・ホームズを生み出すことになった。更には、スピリチュアリズムの熱心な開拓者であるがため、英国スピリチュアリスト協会(Spiritualist’s Association of Great Britain)の会長を務めることにもなった、のかしらと、想いを馳せるわたし。

『この花の完璧なるまでの美しさが、神の存在を確信させてくれる』と、唐突に語るホームズ。つまり彼は、神と呼ばれる大いなる意志、あらゆる現象、宇宙に存在する一切のもの、そしてそこに広がる無限の時間と空間において事件を解決すべく、推理作業を行っているのです。

その感覚。その姿勢。粛々と見習って参りたいと想います。