HELP !!! JUMP !!! 思考を超えるソマティクス

jump mountains

Takakoです。「ある種深い気づき」を得るためにはまず①偶発的であること②自分の中から沸き起こってきたものであること③そしてそれが、本当に腑に落ちていること、が揃っていることが重要だと思います。ヨガを始めた頃、それまで二人称で呼んでいた自分の身体の反応が、いかに心とつながっているかに毎回毎回気づきを発見し、その新鮮な感覚を味わうのが嬉しくて楽しくて、夢中になってスタジオに通っていました。練習を重ねるにつれて、身体の個性が自分の性質の癖とつながっていることにも気づき出しました。その時、そう言えばわたしは、小学生か中学生くらいの時にヨガ本を買ってもらって、畳の上で一人、ポーズの真似事をしていたことを想い出しました。そしてそれが沖正弘導師の本だったことも。それから改めて沖先生の本を集めだしました。特に人生に迷った時、沖先生を始め、中村天風先生、野口晴哉先生といった方々のご本はとても響くものがあり、そんなに彼らの本を読まなくなった今も、やっぱりわたしを支えてくれているように感じています。

チャレンジが多いほど人生に対する問いは大きくなる。そしてその答えをわたしは、書物に求め、それに大変納得し大いに元気づけられたものです。それでわたしは、友人など、ひとに相談するというよりは本に学んで自分で決めるということをしてきました。理由のひとつは、人間は普通、自分の経験したことしか理解できないから。例を挙げると、もうかなり以前のNHK特別番組で『列車脱線事故』の被害者の親族のコメントの特集をしていて、実際お子さんが被害にあって、今も(当時も)まだ多大なる苦痛に耐えている、という状況のお母さんが、「この状態を経験したことのないひとに『大変ですね』とは言ってほしくない。私たちの痛みがどれほどのものか分からないのに表面的に同情されたくない。だからわたしは何も話さない。」とおっしゃっていて、わたしは今もそれに深く共感しているからです。

けれどここ1,2年の変容期、プロフェッショナルと呼ばれるひとたちに、心理的、霊的に相談に乗ってもらうということがありました。ひと通り話し合った後で、皆さんが一様におっしゃるのは「あなたは全部、自分でわかっているのね。今日は、自分の考えを確認しに来たのよね。」ということなのです。(それを正確に感じ取れるのもすごいですよね)で、カウンセリングなりセッションなりが『確認作業』で終わるということ。それはそれで十分価値はあり、カウンセラー先生も実力、人間性とも素晴らしかったし、連続で「自分の中に答があったことを確認できた」というミディアム的には喜ばしいことながら、それでも個人的に(何だかな〜)と思ってしまうわけです。「何か→”感動”が足りない」と。

とういうことで!自分ではない他人という「人間」や書物から学ぶ経験があったからこそなのだけど「身体から気づく」ことが、いかにわたしにとり画期的で、感動的に素晴らしいことであるか、ということを今回は語ります!はい、前置きが長くなりましたがここからが本文です!

オレゴンからの報告も記事にしましたが本日はその日本版 in 堺Cityです。そして今回の超重要登場人物はこの方、関西大学人間健康学部准教授の小室弘毅先生。(2017年8月現在、サバーティカルで一年間、世界周遊、じゃなくて(笑)研究旅行されている同先生の『全然OKです!!』というご快諾のもと、お写真とお名前を掲載させて頂いております)

2016年10月22日、わたしは小室先生主催の関西大学堺キャンパスでの「教養としてのヨーガ」講座に参加しました。これは1年間前期後期にまたがり、ソマティクス関連の各界の錚々たる講師の方々をゲストに迎え、ワークショップ的に各1回完結で開催されていたもので、その日のゲストはボディサイコセラピーの小原仁先生でした。いろんな楽しいワークの後、小原先生がおっしゃいました。「この後、どんな感じのワークがいいですか?ちょっとハードなのもあるけど。皆さんが疲れてなければ。」その時、”たまたま”小室先生がわたしの隣にいらして、それで小室先生に「ハードなのがいいな〜。」と言ってみたところ、ほかに反対意見もなく「その」ワークをペアで行うことになりました。そして、またまた”たまたま”小室先生(はいつも、一般参加者とでなく、講座でアシスタントをしてくださっている方と組むことが多いようにお見受けしていました)は、わたしとペアに!そしてこの後、何事も偶然で起こるのではないことが分かるのです(笑)。

ワークの内容は、一人が相手に、全身全霊で「助けてください!」と懇願し、言われた方は、ほんっとうにこの人は自分に助けを100パーセント求めているなと感じたら、そこで初めて笑ってハグする、というもの。そして懇願され中は笑ったりせず、あくまで厳しく接すること。

わたしは、上に書いたように結構自分で解決してしまうタイプ。でもたまには助けてとお願いしてもいいんじゃね?とは薄々気づいていて、それでこのお題。でも、ワーク自体は何とかいけるかな、と考えたのが甘かった!!! 小室先生、めちゃくちゃ観察眼が鋭く「あ、今、気持ちそれましたよね」「集中が途切れた」「(冷たい態度で)……(無言)」わたしの迫真に迫りたい演技は、なかなか先生の心に響きません。真正面からわたしと向き合ってくださる先生。それなのに途中で「演技」から降りて照れ隠し笑い(してる場合じゃないぜ!)というか変なブレイクをとってしまう場面もあり(すみません)。この、妥協を許さぬ厳しいパートナー、しかも、みんなが途中で役割交代している中、わたしはお得(苦笑)にも倍の時間で真剣一本勝負!最初は「助けてって…。どういう場面を想定したらええんやろ?」と、ここでもマインド優勢だったのが、何十回も懇願しているうちにだんだん、恥も外聞も投げ捨てていきました。(て言うか、そうしないとワークが完了しないのです(汗))追い詰められました!必死でした!するとある瞬間、心の中の”HELP!!!”の雄叫びが身体に伝わり、そして全身が震え出し。気がつくと、全細胞がひとつになり「助けてください!」と叫んでいたのです。そしてやっと先生の笑顔、ハグ。わたしは涙と汗でドロドロ。あの、解放された感といったら!!! いやー半端なかった!!!

「助けて!」という気持ちを全身全霊で伝えることができたらハグでゴールというこのワーク、わたし達のペアが最後まで残りました。この講座は、心理療法士の方などソマティクスがすでにご自分の中に織り込まれている方が多くいらしていて、そのためだからか、わたしのような他の参加者の気づきを分析せず受け止め、「雨が降ってるな」くらいの自然現象や風景のように捉えて、待っていてくださるような【器が大きい】空気感がありました。そこに小原先生の、乾いた砂漠に水の恵みを頂けるような優しいナビゲーションと、小室先生の厳しく温かいご指導があって「パズルのピースが全て揃った」のです。この瞬間が選ばれたものだと分かる、時間が止まったサマディのような人生の一コマ。圧巻でした。

マインドや言葉によってはもたらされない、根源的な何か。「解放された感覚」というのは、思考を完全に超えたところからの、ただただ圧倒されるような【空あるいは無】とでも表現されるべき、エゴのない状態。(”ないこと”が”ある”ことを知る)感。 それは、最初に戻って①偶発的であること②自分の中から沸き起こってきたものであること③そしてそれが、本当に腑に落ちていること、が揃っていて初めて「その場に出現するもの、で、それだからこそ感動が深い」と、わたしは強烈に捉えているのです。そしてその経験をもたらしてくれるのがわたしにとってのソマティクス(心と身体を不可分と捉える新しい研究分野=心身一如)ということなんですよ。

改めまして、小室先生、小原先生、そして参加者の皆さま。本当にありがとうござりました。

Voice ~身体に教えてもらう、本当の自分

2017.07.26
jump mountains